普段スポーツを見ない女性も、みんなワールドカップに夢中になった。
もちろん、見るのはサッカーじゃなくてイケメン。

「ワールドカップはサッカーっていうより、イケメンが山ほど出てきて、
汗かきながら走りまくるお祭りみたいなものだよね」

　ドイツ人の友だちに話したら、彼は「ドイツでもそうだよ」という。
「『奥さんは、サッカーが目当てなの？自分の旦那よりイケメンな
イタリアの男たちが見たいだけなの？』っていうジョークがある」
と教えてくれた。 　南米でも、試合直後の番組では女性司会者らが
「誰が一番かっこいいか」と盛り上がっていたらしい。
もし「これだから日本の女子、にわかファンばっか」と
偉そうに言う男がいたら、どこの国だって女がサッカーを見る理由は
１つだと教えてやればいいよ。

でも、野球はこんなに盛り上がるだろうか。
ワールドカップと同時期にあったテニスのウィンブルドンだって、
イケメンはたくさんいたはず。
なのに、少なくとも私の周りでは話題にすら上がらない。
ただイケメンが出てるだけじゃダメみたいだ。

　あれ、もしかしてサッカーって、女の「セックスファンタジー」なんじゃないか。

彼らは、９０分走り続ける。ぶつかり合い、転び、怒鳴る。
派手に転んでも、また走り出す。
この「持久力」にぐっとくる。持久力・・あらぬことを考える。

１つのボールを奪いあう。絶対に渡さない、と言わんばかりに。
野獣のような彼らを見て思う。ああ、ボールになりたい。

　そして、彼らが目指すのは相手の「ゴール」。
ここにボールを「入れる」こと。それだけが彼らの目的。
そのためなら、鬼のような形相で９０分走る。ゴールがアソコに見えてくる。
だとしたら、キーパーはパンツかなぁ。いや、目には見えない貞操観念か？
そしてやっぱり妄想。ああ、私にもゴールしてほしい。

日本戦が終わって、パラグアイのバルデスが圧倒的な人気を誇った。
PKを外した日本の選手に声をかけて話題になった人。
ネットでは、あの時「お前が外したゴールは、
俺がスペインのゴールにぶちこんでやる」と言っていたという噂が流れた。
結局デマだったあの発言が人気を集めたのは、
「ぶちこむ」って言葉の響きじゃないか。
言われたいでしょ、お前のゴールにぶちこんでやる！って。

サッカーには、女の本能が詰まってる。
ぶちこまれる本能が。だからサッカーが強い国の人は魅力的に見えるのか？
日本のサッカー、強い選手がもっと増えたら、女たちが報われます。

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