WWS ~vol.35  恋愛におけるカズになれ

私の恋愛は、サッカーの三浦知良のようなものだ、ということになった。

「この前レイチェルの話しててさ、あの人は恋のワールドカップだって話題になって」

と友人に言われた。
恋のワールドカップとは、もう10年近く前、私につけられたあだ名である。各国代表と一戦を交えていることからつけられた。
言っても、そんないろんな国の人と交わったわけじゃなく、ラテンアメリカ大会ぐらいのものなんだけど。

「いや、最近はすっかり日本人専門で。プレミアリーグから、Jリーグに戻って来た感じです」

「やだ、カズみたいじゃない!かっこいい」

そう、カズは、サッカーのためなら国にはこだわらない。恋愛のためなら、私も、国にはこだわらない。
どうでもいい話も、たとえが良いと崇高な話に聞こえてくる。

前にも書いたが、国際恋愛に心折れたきっかけは、「おかあさんといっしょにこにこぷん」が説明できなかったことだ。
子どものころ大好きだった番組を共有できないって、結構つらい。
「小室の曲が超はやったじゃん」なんて話もできない。「イエイイエイイエイイエイイエイ」と投げかけても、
「ウォウウォウウォウウォウ」とは返してくれないのだ。
そんな小さなことも乗り越えられないのは、その人とは、その程度のことだったんだけどね。

逆に、日本人と付き合っていて、きついこともある。
きれいだよ、ステキだよ、ああ気持ちいい、お前のアソコ最高、なんてことは、あまり言ってもらえない。
思ってはいるのだろうけど、言ってもらえないと不安になる。いや、本当に思っているのだろうか。
不安は負のスパイラルにはまって、私はすっかり自信をなくしてしまった。
ワールドカップ出身者に、「言わなくても、わかるでしょう」は通じない。さっぱりわかりません。

国によって、男は違うか。絶対違う。
でも、困っている人への優しさとか、根っこの部分は、どこの国だって同じ。
ペットボトルに入ったお茶か、水筒のお茶か。容器が違うだけの問題だ。
ペットボトルは軽くて持ち歩きやすいけど、何回も使えない。
水筒は、重くて邪魔だけど、おかわりが入れられるし、何度も使える。
勝手は違うけど、お茶がおいしければ、なんだっていい。

海外に暮らしたことがある人、仕事で海外の人とよく接する人は、
日本人と外国人、どちらと付き合うのが幸せなのか、きっと迷っているはず。
でも、容器に惑わされて、肝心なお茶の味を忘れないで。
言葉や壁に覆われた、その人の本当の部分が見えた時、どこの国の男かなんて、どうでもよくなるはずだから。

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