大人になってから(って最近のことだが)わかったことだが、 恋愛相手(たとえそれが短期間の恋でも)に対する 「敬意」 というのは必要だ。それは実は恋愛相手に限ったことではなく、 人への最低限の敬意、というものが今の世の中、 失われているという気がしてならない。 ここでは恋愛に絞って書くけれど、 どうも最近、男を馬鹿にしている人が多いような気がするのだ。 表面上、男を立てているように見せながら 内心は馬鹿にしているので、きっと男には伝わりにくいと思う。 言いたいことを言いながらも、 心の底で彼のことを愛しいと思っている女性の言葉には、 やはりどこかに愛がある。だが心の底で 男を馬鹿にしている女性の言葉には、毒がある。 一見、仲がよさそうに見えながら、ふとしたときに、 「彼のやることはまったく信じてないから」 と言った女性がいて、驚いたことがある。では彼の仕事ぶりや考え方など、 どこか敬意を覚えているところがあるのかと尋ねると、 それもまったくないという。そんなに信じられない男と、 どうしてつきあっていられるのか、どうしてセックスできるのかが 不思議でしかたがなかった。 「私に対して優しいし、彼がいないという状態も寂しいから。 エッチのときは尽くしてくれるし」 しれっと彼女は言った。彼女は、特に高慢な女性ではない。 女友だちに対してわがままでもない。 だが、彼氏に対しては常に上から目線なのだ。 いろいろ聞いてみると、両親は彼女が子どものころ離婚し、 母親に「男はろくでもない生きものだ」とすり込まれて大きくなったらしい。 だから根本的に、男は馬鹿にしていいものだと思っている。 しばらくして彼女に会うと、彼とは別れたと言う。 「別れ際に言われた。『おまえはずっとオレのことを馬鹿にしてただろう』って。 いつか自分の愛情に気づいてくれると信じていたけど、結局、報われなかったって」 3年間の恋愛にピリオドを打たれたわけだ。 だが彼女は特に反省するでもなく、 「もっといい男、見つけて見返してやる」 と張り切っていた。 ケンカしたり意見が食い違ったりしながら、 男女はお互いをわかりあっていく。 だが、根本的なところで「人への敬意」をもてないままでは、 決して恋愛はうまくいかないと私は思っている。 ラブリーポップ メールマガジンに登録しちゃおう コチラから!