今でこそバイブレーターやローターは簡単に手に入るけれど、
その昔はどこに行けば買えるのかさえわからなかった。
もちろん、そういうものを買えるだけの余裕もない。
高校・大学時代、私は必死に工夫した。
ボールペンでクリトリスを刺激し、
感じてくると太いマジックを膣に出し入れしたりした。
食べ物を入れるのはどうしても抵抗があったので、
何か他にないかと家中を探し回ったものだ。
あるとき、台所にかびたパンを発見。
それをゴム手袋の指部分に詰め、膣に入れてみた。
これがなかなかいいのだ。しばらくはその方法でがんばっていたと思う。
あとは小さなぬいぐるみの手。
ぬいぐるみなのに手だけはなぜかセルロイドっぽくなっていて毛がない。
その手の部分の角度が、なぜか私のクリトリス刺激にぴったりで、
夜な夜な声を殺して感じていた。(なぜなら実家住まいだったから)
あるとき、母が部屋に入ってきて、タンスの上のぬいぐるみに気づいた。
「あら、この子、なんだか手のところががびがびね」
ドッキーン。ばれたかどうかはわからないが、
もちろんそれからもマスターベーションは続けた。
大人になり、ようやくバイブを自分で買った日のうれしさは忘れられない。
それまでも男が買ってきたバイブを使ったことはあるけれど、
「これぞ私のおもちゃ」と思えるものを自分の働きで買ったのだから、
まるで自立したような気持ちになったものだ。
以来、何十本のバイブを手にしただろう。
仕事の合間にさっとイケるもの、じっくりクリトリスを責めてから
膣に入れると感じるもの、さまざまなタイプを使い込んできた。
どれもこれも「いい友だち」である。
バイブを使いながら、好きでもない男に犯される妄想を抱くこともある。
何人もの男たちとしまくる妄想も。
マスターベーションとセックスはまったくの別物。
男たちが自分の性器を「息子」と呼んで親しんでいるように、
私たち女性も,自分の「娘」ともっと仲良くなってもいいのではないだろうか。
ラブリーポップ
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