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「セックスはどうして大事なの?」
そんな疑問にお答えする、エロスの伝道師亀山早苗の艶めきコラム。

第24回 男を馬鹿にする女が増えた!?


大人になってから(って最近のことだが)わかったことだが、
恋愛相手(たとえそれが短期間の恋でも)に対する 「敬意」
というのは必要だ。それは実は恋愛相手に限ったことではなく、
人への最低限の敬意、というものが今の世の中、
失われているという気がしてならない。


ここでは恋愛に絞って書くけれど、
どうも最近、男を馬鹿にしている人が多いような気がするのだ。
表面上、男を立てているように見せながら
内心は馬鹿にしているので、きっと男には伝わりにくいと思う。


言いたいことを言いながらも、
心の底で彼のことを愛しいと思っている女性の言葉には、
やはりどこかに愛がある。だが心の底で
男を馬鹿にしている女性の言葉には、毒がある。
一見、仲がよさそうに見えながら、ふとしたときに、


「彼のやることはまったく信じてないから」


と言った女性がいて、驚いたことがある。では彼の仕事ぶりや考え方など、
どこか敬意を覚えているところがあるのかと尋ねると、
それもまったくないという。そんなに信じられない男と、
どうしてつきあっていられるのか、どうしてセックスできるのかが
不思議でしかたがなかった。


「私に対して優しいし、彼がいないという状態も寂しいから。
エッチのときは尽くしてくれるし」


しれっと彼女は言った。彼女は、特に高慢な女性ではない。
女友だちに対してわがままでもない。
だが、彼氏に対しては常に上から目線なのだ。  
いろいろ聞いてみると、両親は彼女が子どものころ離婚し、
母親に「男はろくでもない生きものだ」とすり込まれて大きくなったらしい。
だから根本的に、男は馬鹿にしていいものだと思っている。  
しばらくして彼女に会うと、彼とは別れたと言う。


「別れ際に言われた。『おまえはずっとオレのことを馬鹿にしてただろう』って。
いつか自分の愛情に気づいてくれると信じていたけど、結局、報われなかったって」


3年間の恋愛にピリオドを打たれたわけだ。
だが彼女は特に反省するでもなく、


「もっといい男、見つけて見返してやる」

 
と張り切っていた。  


ケンカしたり意見が食い違ったりしながら、
男女はお互いをわかりあっていく。
だが、根本的なところで「人への敬意」をもてないままでは、
決して恋愛はうまくいかないと私は思っている。





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プロフィール
亀山早苗
明治大学文学部卒業後、フリーランスライターとして活動。夫婦間、恋人間のパートナーシップに関する著作多数。女性の立場から、男女間のこまやかなコミュニケーションのひとつとしてセックスを重要視する。 亀山早苗公式サイトはこちら・カフェ・ファタル
バックナンバー
第1回 色気のある社会
第2回 本当に好きかどうかを知るために
第3回 セックスは大事だ
第4回 最初に感じたのはいつか
第5回 マスターベーションをしよう
第6回 バイブは友だち!
第7回 バイブを使える男になれ
第8回 どこでしたことある?
第9回 オーガズムって何?
第10回 ふたりだからできること
第11回 初デートでエッチは禁物?
第12回 セックスの相性 サイズ問題part1
第13回 セックスの相性 サイズ問題part2
第14回 性の相性〜心と技術
第15回 セックスの相性〜話し合いは有効か?
第16回 エッチはしなくちゃいけないもの?
第17回 彼に無理なことを要求されたら?
第18回 エッチの代金は割り勘?
第19回 感じた「フリ」をする女性たち
第20回 男の自信の有無
第21回 男と女の間には
第22回 どうやって誘ったらいいかわからない男たち
第23回 男を馬鹿にする女が増えた!?

亀山早苗 著作リスト





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