Midnight Talk ~vol.09 不倫妻の心得
いろんな女性の不倫の経験談を聞きながら、そしてその顛末を見聞きしながら、最近になって、ようやく気づいたことがある。
別に大したことではないのだけど、重要なことのような気がする。
夫と仲の良い妻の不倫に失敗は少ない、ってことだ。当たり前のことのようだが、この事実を無視すると躓きやすいようだ。
たいがい不倫と言うのは前提として夫への不満があって、それに耐えかねた妻の行動と言うシチュエーションが想像される。
そのような場合、不倫が楽しければ楽しいほど、だんだん夫への関心が遠のくようになって、生活の義務の範囲で夫と接するようになってしまいがちだ。
不倫が「婚外恋愛」であった場合、子どもを理由に、夫と別れることに積極的にもなれないし、アバンチュールの楽しさが、その関係の危うさから来ている以上、それに全ての生活の保証をかけて博打にでることは、女性として、また、母としての本能が許してはくれない。
ただ、そういう閉塞感の漂う状況に女性が置かれると、目はさらに不倫相手に向かうことになるが、その不倫相手にも仕事があり、常にその女性の方を向いていられない時、その時間の長い短いにかかわらず、決定的に女性の精神的なバランスを崩す瞬間がやってくることもある。その崩し方は人によって様々だが、関係が破綻に向かうことも少なくない。それは、男性が逃げ出すことによって収束を迎えることもあるし、女性がそのプレッシャーに耐えかねて、自ら幕を引くこともある。最悪の場合は、自分の憎悪が、不倫相手に向かったり、夫に向かったりして、刃傷沙汰になることもある。さらに錯乱すると自分の子どもに向かうこともあるが、母としての本能を越えてそのような行動に出るのはレアケースだ。(だからこそニュースにもなるのだが、、)
私の知っている不倫妻(って言い方好きじゃないが、、)は、みなさん、とっても夫と仲が良く、もちろん習慣的なセックスもあるし、例えセックスがなくても、不満や欲求を昇華してしまう共通の趣味を持っていたりする。
「不倫相手が結婚したいって言ってきたらどうするわけ?」と聞くと「その不倫相手とは別れる」と即答だ。「そんなこと言い出すような男とはつきあってないです」と加える。
夫への不満に悶々としている女性に取り入る男性より、元気はつらつで、考え方もクールな女性に惹かれる男性の方が、まだ、不倫相手としては真っ当な相手のように感じるのは、ちょっとバカな視点かも知れないが、そんなに間違ってもいないと思う。
より良い不倫をしたいなら、まず夫と仲良くすることだ。(苦笑)