Midnight Talk ~vol.10 ケータイとネット – 男女のご作法・前編

 

携帯電話とインターネットの普及がいかに私たちの生活を変えてきたか、と社会学的に述べるのは興味深いが、ここでは男女関係に焦点を当て触れてみたい。
私見に過ぎないが、この二つのメディアは融合の方向で、最終的にそれぞれの個人がLANによって結ばれていく、、そんな世界観を私自身は持っているので、それを前提に男女関係がどう変わっていくのか、考察してみたい。

出会いや別れ、恋愛、結婚、そして不倫も携帯電話とメールが道具として利用されることやきっかけになっていることが圧倒的に多いことは異論のないところだろう。戦前戦後と私たちの意識のベースが、国、市区町村などの地域集団をベースにした「家(一族)」から高度経済成長とともに会社など社会集団に向かい「核家族」化し、バブルや終身雇用制の崩壊から会社を軸とする人生設計が崩れ、個人に向かう過程で、携帯電話とインターネットが普及した。

会社を軸としていた時期には、携帯電話を会社で使うことは憚れていたが、やがて、営業機会の喪失を避けるために、会議中でさえお得意先の電話に出ることが許されるようになってきた。これの背景には「○○会社の□□さん」ではなく、「□□さんのいる○○会社」と言うように、個人が得意先を持っている、、あるいは、、そうでなければならない意識を会社そのものがよしとしていた 。「企業内個人事業主」と言う意識だ。

こうなってくると、「社内は聖域」と言う考え方から、成績さえ伴っていれば、個人を制約することはなくなり、自由度は広がり、結果、男女の関係を育むためのインフラができあがったと考えて良い。

これにより、社内恋愛や不倫もやりやすくなったが、この状況で社内不倫をするのは、むしろ旧態依然とした古い考え方を持った男女である可能性が高い。というのは、ネットにつながる世界は広く、何も一番リスキーなところで不倫に限らずアバンチュールを楽しむ必要などないからだ。聞くところによると、社内における若い世代の「交流」は積極的に行われているようだが、分別がついてくるとわざわざ社内では冒険をしないようになる。
つまり、ネットの普及は必ずしも社内の風紀を乱す方向に働かない、と言うことだ。

現在は、全く普段関係のない、ネット以外では繋がりのないところでいつもの自分を忘れ、それが不倫である、と言う意識すらなく自由に楽しむような傾向が進んでいる。そこには、家族も、会社も、地域もなく、全くの個人だ。この自由を知ってしまうと人はそこから帰ってくることはなかなか困難になる。(後編に続く)

 

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