Midnight Talk ~vol.11 ケータイとネット – 男女のご作法・後編

 

「キスだけじゃいや」(キスいや:よみうりテレビ)は、 カップルが出演し、片方(両方?)の浮気が暴露されいくのを垣間見ながら、視聴者がドキドキする番組だ。ここで浮気暴露のきっかけの筆頭がケータイの着信履歴およびメール(パソコンも含んでいいかも)を盗み見されることだ。恐らくこれは一般のシーンでもありがちなことじゃないだろうか。

携帯メールを読む画面は小さい。それを読んでいるときの彼の顔は、一点を凝視し、その世界に埋没しているような錯覚さえ感じ、自分は阻害されているような気分になる。「そんなに重要なメールなわけ?」と聞くあなたは、彼の「いや、業務連絡だ」という言葉を聞いても、このプライベートな時間に侵入してきたメールの送り主が会社であるとは思えない。それが実際は会社であったとしても親であっても同じことだ。毎回、確認しなくちゃ信じられない。

漠然とした「嫉妬」に振り回される自分がイヤになるが、それを抑えることができない。
「自由からの逃走」【エーリッヒ・フロム1941年作:ドイツの社会心理学者】を彷彿させるが、ケータイとネットの作り出した自由な世界にあって、人は不安に駆られファシズムのように人を支配し安堵を手に入れたい。24時間彼を監視したい。好きで好きで拉致監禁したい。
もはや「嫉妬」という言葉では収まりきらない感情・欲望だ。

人がケータイやネットに求めている機能は、本当であれば、思っただけで人に意志が伝わり、それでいてプライバシー守られ、セキュリティも万全、必要な情報は思っただけで検索でき得ることができる、、、今はサイエンス・フィクションの話しかも知れないが、技術はそこを目指している。「人の器官のひとつ」と言うわけだ。その理想から考えると、盗み見されるケータイやネットは、技術としてあまりにも不完全なのだ。

「器官が増えたのに、機能は不完全な身体」だ。
「集団」に帰属しつつ「個」を確保し自由を保障する器官で、孤独と言う病の温床でもある。そういう身体で私たちは恋愛し、苦しむ。

その器官を切って捨てる、と言う手があるが、宮仕え【会社勤め】の方には不可能であることが多い。ないものとして扱う、と言う手が有効だ。ビジネスタイム以外は、着信音もバイブレーターも切り、電源は入れても携帯はロックしておく。ビジネス以外の着信は、すべて追って連絡することにし普段から全て即レスしない。不倫・その他のアバンチュールを楽しんでいる方に即レスをするな、と言うのは酷かもしれないが、その上手くやろうしての「即レス」があだとなって全て — 遊びから本命まで — が失敗する。不倫相手を含む、全ての人に「教育」が必要なのだ。

「Negotiator」(邦題「交渉人」1998年米国)の中で、犯人(サミュエル・エル・ジャクソン)からかかってきた電話になかなか出ずに、出たかと思ったら、ろくろく話さずに切ってしまう交渉人 (ケビン・スペイシー)のシーンがあったが、彼の電話やメールがなかなか来ない悶々とした日曜の午後をお過ごしの女性にはお勧めの映画だと思う。あなたがいかにコミュニケーションが苦手か理解できると思う。
この映画では、そのような交渉の先に、友情を育む二人の姿も同時に描かれているが、あなたの描くものは、、、。

 

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