Renai Coach ~ vol.08 必要としたり、されたりが全くない生活で虚しい。

相談者:アキ さん

はじめまして。どうすればいいかわからなくなってしまったので、相談させてください。

24歳女性、彼氏いない歴は2年になります。
その元彼のことは本当に好きで、結婚して一生傍にいたいと思っていましたが、私の甘えすぎが原因でフラれてしまいました。
「別れたい」と言われたときに、素直に応じればよかったのですが、私の方はまだ彼が好きだったので、随分揉めてしまい・・・
最後には、「(別れる時のごたごたで)楽しかった頃の思い出まで、嫌なものに変わってしまった」と言われてしまいました。そのことが、未だにひっかかっています。

当時は本当に落ち込みましたが、別れることになった原因を見つめなおし、もっとしっかりしなくちゃ…って無理やり別のことに目をむけたりもして、やっと彼のことを吹っ切ったつもりになっていました。

けれども、そろそろ新しいパートナーが欲しい、と思っても足がすくんでしまって、動けないんです。どこかで、もうあんな思いをするのはたくさん、と思っていて。だったら割り切って一人でいればいいのですが、それも寂しい、と思ってしまいます。 友人に紹介してもらったり、気になる人がいても、どこかで、どうせまた同じ結果になってしまうのが怖くて、一歩踏み出せません。それなのに、「このままではいけない、何とかしなくちゃ、行動を起こさなければ変わらない」という焦りからから、中途半端に動いてしまい …結局は、さらに自分を傷つける、周囲にも不快な思いをさせてしまう…その繰り返しです。
動けば動くほど、裏目に出てしまって、何をすればいいのか分からなくなってしまいました。

セックスに関しては、彼と別れてからは特定の相手はいませんが不定期にしています。はじめはそれでいいと思っていたけれど、段々虚しくなってきました。 必要としたり、されたりが全くない生活で…何が楽しいんだろう、って思ってしまいます。

 

 

工藤忍のお答え

ハッキリとした疑問が見えにくい相談内容になってます。
恐らく、そういうこと自体がアキさんの心模様を映しているのだと思います。
まずは、整理する意味でも、アキさんの文章を吟味しながら、問題自体を探してみたいと思います。問題が自覚できた時点で、その問題の半分は解決されている、と私は思います。

「甘えすぎが原因で」

甘える程度を問題にしてますが、文章全体から類推するに、問題は別にありそうです。実際は、ここに記述はありませんので、参考までに書いておきます。  「他者に甘える」のは、「自己の承認」が根本的な欲求です。楽になりたい、得をしたい、と言う動機においては、必ずしも他者をアテにするのが良いとは限りません。
「ねぇ~♪あれ、取ってぇ~♪」と猫なで声で男性にものを頼む女性は、いまだにこの世の中に存在してます。
こういう男性のこびを売る態度の女性は、わかりやすい例ですが、本質的に同じような行動をしている女性(男性も)は、多いです。
「代償を期待して甘える」やり方は、相手を脅迫しているのと同じで、「過剰なプレゼント」も本質的に同じです。

つまり、「甘えるときは代償を求めずに純粋に甘える」ことが重要です。(頼み事は、謝意をもって毅然と頼むこと)
そういう甘え方は相手に負担を与えることはありません。「あれを取って下さい」と頼む時と「スリスリさせてぇ~♪」と甘えるときは、
ハッキリ分ける方が「自立した女性の生き方」と言えると思います。

「別れるときのごたごた」

気にされているようですが、当時22歳の、多分、人並みの恋愛経験を積んできただろうアキさんにとっては、「修羅場は当たり前」だったはずです。そのことによって、苦い想い出になったとしても、それも恋愛の一部だと思って下さい。

「無理やり別のことに目をむけたりもして」
「もうあんな思いをするのはたくさん」

ゲド戦記の「影との戦い」ではありませんが、自分から逃げることはできません。

 

「中途半端に動いてしまい…結局は、さらに自分を傷つける、周囲にも不快な思いをさせてしまう」

この「さらに自分を傷つける」と言うのは、新しい傷が出来ると言うより、完治していない古傷をさらに深く傷つける、と解釈する方がいいような気がします。

「必要としたり、されたりが全くない生活で…何が楽しいんだろう」

この最後の一文で、アキさんの心模様の輪郭が見えてきたような気がします。

人が社会生活を送るにあたって、誰かの必要にされるのは嬉しいことですし、楽しいことだと思います。「役に立っている」のは心地よいです。

しかし、そこに存在価値の根本があるわけではありません。
誰かを必要としなくても、誰かから必要とされなくても、存在価値はあるし、楽しいことは沢山あります。何も役に立たなくても、生きている価値はありますし、楽しみもあるし、人生は美しかったりします。(その辺りにフォーカスしたテーマで、黒澤明監督が「どですかでん」と言う映画を撮ってます)

それは、母系的な考え方—無条件の愛—に基づく世界観でもあります。
「何かの役に立つ」ことによって愛される存在だと認識するのは父系的な考え方—条件付の愛—に基づいてます。男も女も母から生まれている以上、やっぱり基本は、母系的な考え方です。

アキさんの考え方に基づいた恋愛は「アナタがいないと私は不幸せなの」と言っていることと同じです。これは、相手に負担(役割とか必要)を求めることになります。  理想的なのは、「アナタがいなくても充分幸せだけど、アナタがいたらもっと幸せ」と言う形だと思います。

では、そういう状態に持っていくには、どんな準備が必要でしょうか。

1、自分の自分による自分のための夢がある。
2、親から独立し、適切な距離を築いている。
3、精神的に自立している。(依存心がない)
4、生活的に自立している。(自分でできる)
5、経済的に自立している。(金銭的な自立)

実は、何はなくとも、1番が最重要です。これがあると、アキさんは、もっと自分を好きになれると思いますし、誰かの役に立とうと立つまいと、アキさんはアキさん自身に存在価値を認めることができるようになります。

アキさんの恋愛に足りないのは、まさに、この部分だと思います。極論に聞こえるかも知れませんが、恋人も将来の旦那さんも、けっしてアナタを直接的に幸せにしません。幸せにするか否かは、自分自身でしかありません。

彼の彼による彼のための夢や人生を認めることが、結果、アナタを幸せにすることだと思います。彼の夢に尽くせ、なんて言ってません。互いに認めることからです。アナタにはアナタの夢やアナタ自身の人生が必要で、それに注力することが、結果、彼を幸せにすることになります。

恋愛の基本は、やっぱり無償であって欲しいと思います。
「互いに役に立つ」「互いに必要」と言う関係は、どちらかと言うと「取引」に近いのではないでしょうか。そういうものをいくら求めても、取引の連鎖によって形作られているビジネスならいざ知らず、愛情関係では、空しさが積み上がっていくだけだと思います。

 

 

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