ラブリーポップ公式マガジン

MANTARA

ちょっぴりエキセントリックな精神科医が綴るセックスのこと、セックスに関係するお話し。

セクシャリティの本質は・・・?

 

かねてから、「男性は記号にだまされやすいなあ」と漠然と思っていた。
他には全く何もせず、口紅を塗るだけで、
男性からは「厚化粧」という烙印を押される。

口紅ひと塗り=「厚化粧」。
記号論は、男性が社会人になっても変わらないようである。
口紅、長い髪、でっかいおっぱい、短いスカート、ハイヒール・・・とくれば
イコール女性、それもセクシーな・・・なんである。
あまりにも単純な公式で、ため息が出そうですね。
男性にはその記号論がしっかりと脳にインプットされ、疑うことすらないようである。 きっと髪型と着ている洋服が同じなら、家に帰って奥さんが
すり替わっていても気づかないのではないでしょうか?
それもちょっとホラーだけど、あり得なくない気がするところがまた怖い。
おたくの夫君はいかがでしょう。


さて、世間にはやはり同じようなことを感じている方がおられるようで、
たまたま読んだエッセイに、「男性が象徴記号にいかにだまされやすいか」を
実際に検証した話が書かれていた。
同じ女性が三種類のパターンで男性の前に現れたところ、
あからさまに態度や対応が違ったという。


①化粧なし・学生風、
②化粧なし・キャリア風スーツ、
③化粧あり・ワンピースの3パター である。


男性が最も親切にしてくれたのは③、見向きもされなかったのは①である。
実際に検証した、というところに相当ウケて、大爆笑。
そのうえ「男性をだますなんてチョロイもんである」と言っている。さらに爆笑。



話は飛ぶけれど、性同一性障害という精神障害がある。
簡潔に言うと、戸籍上および生物学上の性別に著しい違和感を持つことである。
ここで前述の、記号論が出てくる。 赤い口紅、長い髪等々が、
女性を象徴する‘社会的’記号とするなら、 性同一性障害の方が、
整形手術をして、乳房、女性器、を身につけたら、
それは社会的には十分な、「女」となるのか?
少なくとも、男性が支配されている「記号論」の延長線上に考えるならば、
そうだと言えてしまう。


セクシャリティを決定づけるのは一体なんなのだろう?
外側からひとつひとつ、取り払っていく。
短いスカート、ハイヒール、赤い口紅、ちっちゃなパンティ・・・があれば女性?
でっかいおっぱい、長い髪、なめらかな肌・・・があれば女性?
形の上での女性器(昨今男性器から似たような形状に作れるという)
があれば女性? 女性としてあるいは男性としての性的魅力とは
どこに存在しているのでしょう?
たまねぎみたいにどんどん剥いていったとき、セクシャリティの本質やいかに?
誰か教えて。






Stanley

二階堂ターラ

精神科医。エッセンスリーダー。 上智大学心理学科卒業後、精神科医師をめざす。 大学病院での研修・研究・臨床・学生指導、大手企業数社で、産業精神科医としてメンタル教育・診療、 地域での看護学校講師を経て、 現在は副院長として単科精神病院に勤務し、地域医療に貢献している。 代替医療としてヒーリング、エネルギーワーク、ヒプノセラピーなどを診療に取り入れつつ、 最近では知識と経験に基づく直感法を用いたエッセンスリーディングを行い、全人的な癒し、幸福に導くために貢献している。


TAGS: 恋愛とセックス


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