ラブリーポップ公式マガジン

MANTARA

ちょっぴりエキセントリックな精神科医が綴るセックスのこと、セックスに関係するお話し。

恋が完了するとき PARTⅣ

 


(MANTARA第41回コラムの続きです)

妙な居心地の悪さと、増大していく痛みを感じつつ、
彼のありようを心の背景に漂わせながら、私は思索し始めた。
「生死や人生への情熱を求める彼の強さ激しさは、
抗いがたい魅力である一方で、人を傷つけもする・・・」

彼がどんなつもりで、気遣いのある態度で接しているのかなんて、
本当のところは彼にも私にもわからない。

「かつて傷つけた私に対して、いたわりの気持ちを表したかったんだ」

勝手にそう思うことにして、私は彼を許したかった。
それより何より、傷つけた彼に怒りを感じていた私自身を許したかった。
そうだった。あの頃の私は依存的な気持ちを抱えていた。
社会に貢献して強く人生を生きている彼に、寄りかかりたかったのかもしれない。
その情熱と強さが羨ましかったのかもしれない。
そんな依存的な弱さを持った私を私自身が許せずに、
彼に傷つけられたフリをしていただけだった。

そしてもうひとつ新たに直感的な理解が訪れた。
彼の姿、それは私自身でもある、と。
人生の情熱に真摯でいようとするその強さは、時に人を傷つける。
彼の中に私の姿を見て、人を傷つける私を許せず、罪悪感を感じてもいた。

彼は、償いの気持ちを見せたくて、
それは私自身の償いにもつながり、
私に私自身を許させる、そのために2人を再び「引き寄せ」てくれた。
彼は癒しをもたらした天使だった。
パートナーは、自分が許せない自分の性質を、
癒して受け入れるために現れる天使。
そんなことが、ふとわかったら、なんだか涙がいっぱい出た。

「傷ついた」「傷つけた」って言うけど、
本当は被害者も加害者もない。
お互いは、自分を映す鏡みたいなもの。
男女関係は本当に深い。




Stanley

二階堂ターラ

精神科医。エッセンスリーダー。 上智大学心理学科卒業後、精神科医師をめざす。 大学病院での研修・研究・臨床・学生指導、大手企業数社で、産業精神科医としてメンタル教育・診療、 地域での看護学校講師を経て、 現在は副院長として単科精神病院に勤務し、地域医療に貢献している。 代替医療としてヒーリング、エネルギーワーク、ヒプノセラピーなどを診療に取り入れつつ、 最近では知識と経験に基づく直感法を用いたエッセンスリーディングを行い、全人的な癒し、幸福に導くために貢献している。


TAGS: 恋愛とセックス


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