現役風俗嬢が送る人生ルポ
検査、検査って、それがなんぼのもんかよ、このコラムを読んで、そんな方も多いんじゃないかと。もしくは、わかっちゃいるけど、検査にいくのには抵抗がある、いく必要を感じてない、というのが大方なのではと思います。
それ、わかります。よおく、わかります。なんせ、風俗で働いていながら、2年いってなかったわたしが、深くうなづきながら、正座で答えますよ。いっていないから、「ke・n・sa」という言葉がよけいわずらわしいものに思えたり、もっと酷いときには、「da・yo・ne」という誰も覚えてない某曲のタイトルに聞き間違えるぐらいでしたもん。ヤバイな、そろそろやっとかないとな、と思いつつ、なぜだかいけない。今回は、それを「検査ハードル」と勝手に命名し、じっくりと嘗め回すように、しつこく責めてみようと思います。
まず、なんで検査した方がいいのかってワケを考えてみましょう。私は検査うけるべきヒトなのかどうか。あのめくるめく一夜があってから調子がワルイ、いかにもカンセンしそうなナマナマしいことしちゃった、とかは、もういっといたほうがいいですわ。ええ、そりゃもう。そういう、わかりやすい(ちょっとうらやましい)身に覚えがなくても、セックスしてたら、定期的にいきたい。フェラチオしかしてない、とか、イレるときはあたりマエダのゴムあり、という人も含む。なぜ?というのは単純明快、セーファーな行為をしていたとしても、検査してみないと、本当に大丈夫かはわからないから。この頃流行りのSTDは、症状があまり出ないクラミジアや淋病というホットニュースからも、ほっとけない!自分のSTD!ですよ。しばらくヤッてないから大丈夫、と思っていても、知らないうちに感染して、病気が進行してるってことも、たまーにあるから油断は禁物です。
はい、ここで、検査いった方がいいってハッキリしたひとー。そんで、いってないっていうひとー。
こっからが本題です。いってない理由はなんだろう。「めんどうくさい」「忙しくてヒマがない」「検査費が高い」「病気にかかってるなんてありえない」、それとも「病気だとわかるのが怖い」? 「STDにかかったことを友達やセックスの相手にいえない」?
まさに、ずばりいうわよ! それがあなたの「検査ハードル」―――――!!
・・・・ふう。そんな細木調にいうまでもなく、「検査ハードル」がどんなものにせよ、対する答えは、もう決まってるワケです。いった方がいいってことで。
さて、ここで。自分の「検査ハードル」と、いった方がいい理由というのを、改めて、両天秤にかけてみましょう。
どーすかねー。
「検査を受ける」ってことは、人のためにやることじゃなくて、自分のカラダを大事にすること、そんで、大げさでもなんでもなく、その上にある、人生で大事にしたいことをちゃんと大事にすることとつながってると思う。
あとは、STDってことにすごくネガティブイメージがとりついてやしませんか? 「自分がSTDかもしれない可能性」に向き合うのは、やっぱり避けてしまうことだと思いますが、STDの両横綱といわれている(いわれていない)ふたつ、クラミジアは最短で飲み薬4錠を一回、淋病は数日以内の服用で治療できます。風邪にかかったら、抗生物質を飲むのと一緒で、そんなにオオゴトに構える必要ナシ!また、ひとつのSTDにかかって粘膜が炎症をおこしていると、他の病気にかかりやすいというデータがあります。病気にかかっていることに、気がつかないでいるより、早期発見して、治療したほうが絶対に、よいっていうもんですよ。
なんとなーくいかない、ぐずぐずしてる、そんな気持ちに正面から向き合わないと、えいやっと、動けなかったりします。「自分の欲望を満たす」ということは大概とても簡単なのですけど、「自分を大切にする」「必要なものを、自分に与える」ということは、立ち止まって考えなければわからなかったり、ひと手間あったり、時間もお金も多少はかかるってことですね。
と、いいつつ、田中はこのコラムを執筆するためってことが、STD検査にいくってきっかけでした! ひゃほーい! ラブリーポップさん&みなさんありがとうー!もうひとつの結論として、いろんないかない理由があるように、いく理由も、またたくさんあって、それをイメージできることが、とっても大切ってことです。今回は、自らのコウドウを変えるには?というのが裏テーマですた〜。ではまた来月〜!
風俗風来坊。マンガ好き。日記書いてます。どんぞお立ち寄りください。(※開店中)
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