ラブリーポップ公式マガジン

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助産師、看護学学士、臨床心理学修士、現大学講師が語る、女性のセックス・オーガズム・子供の性教育についてのコラム。

更年期を幸年期に

 

 

更年期の年齢の頃(45歳から55歳くらい)は、経済的にも安定し、
すべて自分でやってみなくても適度に周囲の人に任せることが
でき、本来なら人生が深まり、一番幸せな時期であるはずです。

なのに、なんで?
みんな “しあわせ じゃなくて しわよせ〜”(IKKO風に)みたいな顔して、
うつむいているのでしょう、か〜。


答え。仕事を持っている人も、主婦の人も、だいたいの人が、
誰か(特にパートナー)と競争し、何かに“しがみついている”から、です。


もちろん、身体的に 更年期の頃に、女性の生殖器たちは 
子産みを完了し始め、変化する時期であることは間違いありません。


でも、その変化は 本来、女性の身体を“産み・育てるモード”から開放し、
長寿に向けてシフトさせていく有り難いしくみのはずなのです。
いわば、“エコ長寿モード”への変換とでもいいましょうか・・・。


しがみついている、って何?と答えをもっと聞きたいあなた。
ちょっと、お待ち下さい。


プレ更年期という言葉をご存じですか?
更年期に突入する前の何年か、(中には30歳代前期から始まる人もいます)
だんだんに更年期に向かって生理が不調になったり、
何かしらの不定愁訴があらわれたりする時期です。
不定愁訴というのは、病気ではないのに、
様々な身体の箇所や精神の調子がすぐれず、
その人にとって、色々な困った症状がでることをいいます。


かく言う私も 今年43歳になります。
プレ更年期では?と思われる数々の変化に見舞われております。
昨年は、あまりの苦しさに自分は大変な病気にかかっているかもしれない
という不安でいっぱいになり、ドクターショッピング(検査の結果が信じられず、次々と病院をまわること)までしましたが、病気ではありませんでした。
 

そこで、私も はた、っと気づきます。

「私、若さに しがみついてたかも〜。」
「私、夫に頼らずに 一人で頑張って、自分のやり方にしがみついてたかも〜。」


実は、女性なら誰でもがなる変化にうまく適応できず、
不調となってあらわれたのは、私に しがみつき、を教えてくれた、
という側面もあったわけです。


では、競争、って何でしょう?
え?!「私は 競争なんてしていない?」

うふふ。私も そう思っていましたよ。
「だって、競争なんてする必要もないし・・・。」
それそれ、それが 勝っている(競争している)証拠ですね。

または、「主人にぜ〜んぶ、任せていますから。主人の言うとおりで、
私は何もわかりません。」←これは、負けている(競争している)のですよね。

どちらにしても、30代〜50代の女性たち、そう、私たち、み〜んな、
競争をやめ、しがみつきをやめて、今を受け入れましょう。
今までのやり方をやめて、パートナーや周りの人に、
かわいらしく頼るところは頼り、助けるときは相手に手を差しのべましょう。
そして、夫やパートナーとの関係を見直し、
さわやかに“対等”な関係として真のパートナーシップを築く時期が
更年期なのではないでしょうか。


更年期は、幸年期にしたいものです。
年齢的に若かった頃とは違い、パートナーとも円熟味が増してきました。
本当の相手の中身を味わい、楽しむことができるのも、
お互い一緒に成長してきたからこそなのです。
これからが、本当の結婚なのかもしれませんね。
どうぞ、ますますお幸せに。


相咲依久子より




Stanley

相咲 依久子

泌尿器科医(おちんちんの医者)を父に持ち、その恥ずかしさからか、 小さいころからセックスに嫌悪感を抱いて育つ。それとは裏腹に、様々な性体験を くぐり抜けるうち、自分のギャップある人生に疑問を持ち、学問としての「性」を学び始める。3回目の結婚でようやく宇宙体験なSEXを共有するパートナーを得る。夫と子ども達との幸せな5人暮らし。助産師、看護学学士、臨床心理学修士、カウンセラーとして特にED(勃起不全)の男性や妻とのカウンセリングを専門的におこなってきた。現在、大学教員として、「こころ」「いのち」「性」をキーワードに情熱あふれる教育をおこなって いる。


TAGS: 恋愛とセックス


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