第5回 「テレビの中のコンドーム」

以前、女子高生がコンドームをつけないのは、装着する時間が気まずくて笑っちゃうからと聞いたことがある。上手くつけられないわけでもないのに何でだろう。ニャンポが勃ちすぎて笑っちゃうことはたまにあるけど。

 そんなコンドームが、アメリカでは度々笑いのネタになる。コメディ大国で、日本でDVD化される番組は一握り。新しい番組が生まれては消えていく。日本ではあまり知られていない「That '70s show」は、デミ・ムーアの年下夫、アシュトン・カッチャーの出世作。70年代のウィスコンシン州を舞台に、音楽とドラッグが大好きな高校生5人がドタバタ劇を繰り広げる。

 その中で、主人公のエリックが看護士の母親から性教育としてコンドームを渡される。苦笑いしつつも素直に受け取るエリック。その続きがすごい。中年になっても仲良しの両親は、その晩にムラムラしてセックスすることになる。ところが、探してもコンドームがない。「そうだ、エリックに渡したやつがあるだろ」と、息子の部屋に忍び込み、タンスを物色していると「なにやってんだよ、父さん」と見つかってしまう。逃げる父。エリックの友人が「お前の部屋に隠したドラッグが見つかったんだ」と勘違いして大騒ぎになるが、最後は父が白状して一件落着。

 日本でも人気があった「フレンズ」でも、コンドームにまつわるエピソードがいくつか出てくる。1枚しかないコンドームを「今夜は私が使いたいの」と女同士で奪い合ったり、一夜限りのセックスで妊娠してしまい、「つけたのに、どうして?コンドームの避妊率は100%じゃないのか!」と嘆くシーンがあった。

 文化が違うからアメリカのコメディは笑えないという人でも、コンドームの失敗談なら共感できるはず。コンドームがないとセックスできないとわかった時の男の底力ってすごい。空っぽになった箱を見て「つけなきゃしないよー」と言うと、彼が慌てて服を着て、閉店間際のドラッグストアに駆け込んでいったことがある。テレビを見ながら待っていると、バーン!と大きな音を立てて玄関が開いた。息を切らして立ち尽くす彼。コンドームの大箱(30個ぐらい入ったやつ)を片手に、にやりと笑う。「ま、間に合った・・」と呟かれて、笑いが止まらなかった。当時はお金がなくて、買うならお得な大箱と決めていた。ああ、甘酸っぱい思い出。特にこだわりがなければ、日本はコンビニで24時間手に入る。「ない!やばい!どうしよう」と焦ることは、海外に比べて少ないかもしれない。それでも、みんな一つや二つ、コメディに出てくるような笑い話を持っているんじゃないかな。

 日本のテレビや映画に、コンドームが出てくるシーンって見たことがない。ドラマでおっぱいポロリしちゃったり、ゴールデンタイムのバラエティで下ネタを言ったり、エロい話は溢れている。チェーン展開している某コンドーム専門店に行けば、おもしろコンドームを物色しながら若い女子グループやカップルがゲラゲラ笑っている。日本のお笑いにも、コンドームのあるあるネタを絡めたらきっとウケると思うんだけど、どうでしょう?


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