第14回 女の性欲が世界を創る

「今の人、イケメンだね〜」

コーヒーを運んできたそのウエイターが立ち去ると、友人はそう言った。「入り口にいる人もカッコ良かったよ」もうひとりの友人が言った。私はどうもイケメンには関心が無いらしく、言われるまで気づきもしなかった。どれどれと見直すとそういえばカッコイイような気もしたが、それより「女性って男性のイケメン度をしっかり見ている」ことのほうに感心した。

しばしば映画館に足を運んで映画を観る。ある時期まで、どの映画にどんな動員がされているかなど(子供、大人、女、男、カップルが多いとか)考えたこともなかった。それまで、ほぼ貸切りに近い状態の、流行らない映画館を愛用していたもので。ところが足を運ぶ映画館のシマを変えたところ、当たり前の事実に気づいた。イケメン俳優が主役のとき、驚くほど多数の女性がつめかけ大混雑しているのだ。おかげで席がないことがある。考えれば当たり前か。イケメン無頓着派の私は、その事実を眼前に突きつけられるまで気づかなかった。迂闊でした。

空港で、これまた驚くべき多数の女性たちが色めき立っているところに遭遇した。ジャニーズのあるイケメングループが乗り込むところだった。

少々古い話だが、日本のオバ様方が、韓国のイケメン俳優に純愛するのが流行っていたことがある。機械オンチのオバ様も、ビデオ録画を必死で覚え、おかげでAV家電が売れ、テレビの視聴率もあがり、DVDもバカ売れ、韓国観光旅行がブームになったとか。

これもまた少々古い話になるが、この国のイケメンと思しき首相は、当時オバ様方に大人気。写真集まで出して、結構売れたらしい。

ともあれ、イケメンウエイターのおかげでカフェは大流行りとなる。イケメン俳優やイケメンアイドルのおかげで、視聴率も映画興行収入も上がる。AV家電もDVDも売れ、他国にまで観光の金が落ちる。女性の性欲は経済活性にかなり貢献してきたと言ってもいいだろう。

ところで、イケメン首相は、弱者切り捨て策を強行に通した方でもある。医療業界でのその事実を私は身にしみて感じている。制度が導入されたとき、将来への不安にかられ、多くの患者さんが不安定になった。落ち着くまではずいぶん時間もかかった。

性欲に目をくらまされ、イケメン首相にうつつをぬかしたりすると、医療、支援などなど、女は自らの首を絞める結果にもなることがある。女性のみなさん、性欲にはよくよくお気をつけくださいませね。


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