
VOl.7 相手の話を聞く、ということ
妊娠して中絶しようと思っているが、今バイトが忙しくて病院に行けない、という発言にまさに金魚のように口をパクパクしてしまった私。人って驚くと本当に何も言えなくなるんだな、と変なところで感心してしまう。「だからあれほど言ったのに」と「早く病院行け」と「彼には言ったのか」と、とにかくありとあらゆる彼女を追い詰める言葉が同時に溢れ出しそうになった。あの時、私は彼女に何て言ったのかよく覚えていない。
その後、私はある若者グループに所属した。若者の若者による若者のための性に関する勉強、啓発活動などをするグループだ。彼女の言葉を聞いて「このままじゃいけない!」「若者のセックスの問題を解決したい!」と思って参加したはいいけれど、大人(グループの管理者)とのコミュニケーションがうまくいかなかったり、信用できなかったりしたし、企画や活動を始める・続けるってパワーがいる、といろいろな困難を感じた。一番へこたれて、結局そのグループから離れるきっかけとなったのは、ワークショップを企画して、彼女に参加してもらおうと思っていたら、友達づてに「絶っ対に行かない」と言われたことだ。
一番参加して欲しいと思っている人(層)に参加してもらえなければ、意味がない。思えば、そのグループは皮肉な言い方だけどイイコちゃんグループで、そのグループの思想を「押し付けられる」と思ったら、彼女達は参加したいとは思わないだろう。「私がしてきたことってなんだったんだろう…」「どうしたら私がやりたいことを叶えられるか…」「どうしたら、彼女を【救える】のか…」そう思い悩む日々に出会ったのが、そう!ラブリーポップであり「ウーマンズパワー」だった。
相手を否定しないこと。否定することからはパワーは生まれない。言えない自分を肯定しよう、など、目からウロコの言葉たち。私が彼女達にしたかったことはこういうことだったんだ!私がそのことに気づいたように、何かに気づいていく、ということ。説教するのではなく、教えるのではなく、相手の話を聞く、ということ。
おしゃれでかわいいウェブサイト。セックスグッズを扱っているという遊び心。でも女性のセックスをきちんと考えている… 私、ここで働きたい、そう思っていたんだと気がついたのは、それから更に数年後の(遅い!?)大学4年、就職活動に行き詰っていたころだった。

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