VOl.6 一生忘れられない言葉

私の高校時代は、まさに青春といった感じで、vol.2でもお話した通り、恋愛生活でした。真っ直ぐで、自分に正直すぎる性格が誰かを傷つけていたであろうことも気づかない、そんなイタイ子でありました。それは、友人に対しても同じでした。

例えば、いつの時代の高校生にも当てはまるのかもしれないけど、「ノリ」の良さがすごく重要だったりする。グループでみんなと一緒にいるとき「傷つく」「怒る」ことがタブーだったりする。でもそれは、結局のところ、グループとしての仮面の姿で、本気でそういう友達や自分を求めているわけではない。そんな環境の中で、気づく子は気づく「あ、今いけないこと言ったな」「あの子怒ってるな」という洞察力。それは、優しさがあり、気配りができるってことで、安定した人間関係をつくる上で重要だ。

私は当時、毒舌だ、と言われていて、私がはっきりものを言うとその場がすごく盛り上がる、そういう立場で、そういう自分が好きだった。はっきりものを言うっていうのは、ある意味では、正義感をもって、正論を言うってことで、私の性格から言っても無理がない立場だった。

私は幼き頃から子供向けの「性教育本」を愛読書としていた。その頃、女子は結婚するまで貞操を守るべしといういわゆる「純潔教育」というのはすでに下火で、もう少し現実的な教育を(自主的に)受けていた。そのため、セックスすると妊娠する可能性がある→中絶する可能性がある→中絶の恐ろしさ→避妊をしましょうという図式がしっかりと根付いていて、それが唯一の真実と疑っていなかったために、セックスのときにコンドームをつけないという人がいると、頭ごなしに説教をしていた。「そんなことして妊娠したらどうする!」「そんな無責任な男とは別れなさい!」というように。自分だってセックスしてんだから、妊娠する可能性はあるのにね、よくあんな説教できたと思います。今気づいたけど、あの説教は、純潔教育の決まり文句と変わらないね。

とにかく、コンドームをつけないセックスは悪と見なし、そんなセックスは撲滅すべしとばかりに、私は、「正義感」を持って「正論」を語り、「あの子を変えるわ!」と躍起になっていた。

その後、私は高校卒業、大学に進学して心理学と教育学を学んでいた。セックスや性教育を体系的に学びたいと思いつつも、ジャストフィットな教授や授業がないと自分を甘やかしていたころだ。あるとき友人から聞かされた言葉。一生忘れられないと思う。

「妊娠した。堕ろす。でもバイトが忙しくて病院行けない。」


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