
vol.8 アナタの手を握りたい。
「i wanna hold your hand」
いきなりバーで流れたその曲に心が震えた。
何年も聞きなれていて何も感じていなかった曲に。
そうそう。 あたし、カレの手を握りたいのよ。 カレとディナーを食べる、目をみつめる。ホントは見つめることも恥ずかしくて、見つめられることも恥ずかしくて、
死んでしまいたくなるんだけど。 カレはそんなアタシの気持ちに気付いているのか気付いていないのか、わからないけど淡々と手を動かしながら食事を食べる。その手をみつめながら
・・彼の手が握りたい・・・・。一瞬でもいいから、カレの手とあたしの手がかさなれば幸せなのに。
こんな大切な気持ちを知らずに今まできたなんて。
今までアタシは相手に多くを求めすぎてきた。 自分の気持ちよりも相手が自分を、どう思っているかばっかり考えてきた。 傷つくのが恐くて、受け入れてもらえるコトばっかり求めてきた。 そんな自分が大嫌いだった。 不思議だけどどんなに自分を守って生きていても、どうあがいても、人と関わらなくちゃいけない社会では
傷つくことを避けられないみたい。離婚してアタシは深く深く傷ついた。深い悲しみと絶望を知ってそしてそこから這い上がってきたからこそ今のアタシは存在する。 傷ついて深い悲しみを知り、それでも前に進んだアタシは、アタシを好きになった。 傷ついても絶望を知っても、前に進めることを知ったからこそ、
傷つくことを恐がらなくなった。誰かに惚れるって頭で計算して 出来るもんじゃないのよね。そこには絶対的な心が存在する。
アナタの手を握りたい。
そう素直に心から思える相手に出会えたアタシは幸せものね。
傷ついても傷ついても 人を好きになるのは素敵なことだから!

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