
第11回 エッチでケンカ解消
「ケンカしたときにセックスしてなし崩しにしようとする彼の態度に腹が立つ」
先日、30代の女性と話していたら、そんな話題が出てきた。
彼女と彼はつきあって4年。結婚も考えてはいるのだが、 お互いに仕事が忙しく、なかなかタイミングが合わないのだという。 すれ違いの日々が続くと、どうしても連絡が悪くなり、
メールのやりとりでも誤解が生じたりする。 そこを埋め合わないままにたまに会うと、 「この前言ったじゃない」「聞いてないよ」「メールで聞いた」 などというやりとりが増えていく。
「そんなとき、彼はむくれている私を押し倒そうとする。
そうやってうやむやにされるのが許せないのに、彼はわかってくれない」
ううむ、と私は腕を組む。
セックスでうやむやにするのって、ちょっとエロくて楽しいなと思うから。
逆に言うと、セックスでうやむやにできる程度の問題なのだろうし、
快感を覚えたら許せてしまう仲なのではないかなと思うのだ。
自分のプライドを賭けて戦うような重要なことが、
恋人同士の間にあるのだろうか。
たとえば婚約者同士で、 仕事を続けるつもりの彼女に、
「女は仕事なんてしないで家に入ったほうがいいよ」と彼が言ったとする。
仕事にやりがいを見いだしている彼女にとっては、これは重大な問題だ。
彼が「女とはこうあるべきもの」と考えていることとも
戦ったほうがいいかもしれない。
だが、それほどの問題でなければ、
怒りが快感で溶けていく感覚を味わうのも悪くはない。
気持ちがよければ、小さなことに目くじらを立てるのも
ばかばかしくなるのではないだろうか。
「男に甘い」
私はよく女友だちに、そう指摘される。
だが、いちいち文句を言ったり言われたりする関係よりも、
お互いをもっと寛容に受け止めあう関係のほうが、
ずっと居心地がいいに決まっている。
「許せない」
女性がよく使う言葉だし、私も若いころはそうやって男を責めていた。
だが、そう断罪するほど、自分が立派な人間かどうか、
少しだけ立ち止まって考えてみたほうがいいかもしれない。

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