
第4回 メスの戦略“排卵の隠蔽”
仕事のセックスは8割が騎上位。最初はしょうがなくやってるうちに、すっかり攻め派になってしまいました。いまじゃプライベートでも、ちんたら前戯をするよりも、ズバッと入れてサクッとイキたい。
いやん、アタシったらオス化してる?
思考回路と行動はすっかりオッサンですが、からだ的には女性ホルモンバリバリなので見た目でごまかせるのが救いです。女性ホルモンは、ピル(経口避妊薬)をかれこれ十数年仕込んでいて、いわばドーピング状態。生物のメスとしての本来の機能は果たせないのに、いつでも「セックスOK」って、やっぱりオスに近いかも。
でも、待って。
そもそも人間には、あきらかな発情期がないのでした。おかげさまで、発情交尾即妊娠というシステムから逃れて快楽の性をむさぼることができるようになった私たち人間(ボノボなど一部の類人猿もお楽しみのセックスはするそう)ですが、そこには、メスの、“排卵の隠蔽”という戦略が働いている。
成熟したオスは発情メスに出会えばいつでも「セックスOK」だったのが、メスのほうでそれを隠してしまった。オスはいつできるチャンスが来るかわからないのでメスのそばを離れない。
かくしてメスはセックスを利用してオスの保護を勝ち取りましたとさ。
あるいは、いつ排卵したのかわからないまま複数のオスと交尾したほうが、生まれてくる子が誰の種かわからないので、自分の種じゃない子をオスが殺してしまうのを防ぐことができるから(おまけにより優秀なオスの遺伝子をゲットできる)という説もあります。
もうひとつ、とても現代的な主張もある。いわく、人間の子どもは頭が大きい。これを産むリスクが相当高いので、排卵のわかるメスは妊娠を避けて淘汰されていき、排卵がわからないメスだけが残ったという説。痛いから産みたくない、産みたくないメスは淘汰される…ってまさに現代と同じじゃないか。
どれもこれも推論ではあるけど一理あって面白い。ひとりの男の手厚い庇護を望むか、複数を手玉に取りながらよりよい男を求めるかは、いまや自分しだい。排卵時期のムラムラは、危険な行為を避けてオナニーに耽るのも賢い選択ですね。
まさに人間って、セックスを楽しむために進化してきたと言えるんじゃないかな。
しかし、オス化しつつあるワタクシは、擬似ホルモン効果でオスを欺きつつも決して排卵することなく、淘汰される運命なのでした。

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