第6回 本来もっている女性力を与える

派遣会社の担当者に自分の気持ちを正直に話し、コミット出来る仕事を探そう!と自分の心が固まった後から、何かの力に突き動かされるように、全てがもの凄いスピードで動いた。あっという間に就職が決まった。希望のファイナンシャルの仕事をさせてもらえることにもなった。

ヨーロッパ系の会社は、日本で小さな工場を立ち上げの最中で、毎日が新しい経験の連続。忙しさは半端ではなく、毎日午前様だったが、そんなことも苦にはならなかった。刺激好きの私にはピッタリの環境でもあった。スノーボードやサーフィンで味わうスリリングな気分と同じような快感を味わえた。同僚や上司にも恵まれ、とても楽しい毎日。そんな日々の中で、私の仕事のスキルも確実に上がり、任される仕事も広範囲になり益々楽しく働くことが出来るようになっていった。

私の仕事はファイナンシャル(財務管理)だ。なぜ財務管理という仕事を選んだのか?色々な仕事を経験して、お金の流れに興味があったし、年齢が関係なく働ける職種だと思った。ある程度のキャリアを積めば、自宅でも働けるし、世界中どこでも働ける。

ただし、仕事だけが生きがいの女性にはなりたくなかった。仕事の為にプライベートを犠牲にして、恋愛よりも仕事を優先、仕事をすることで男性と張り合う、そういう生き方はしたくなかった。仕事はあくまでも自分の生活の一部、プライベートも仕事もバランスよく、楽しむという生き方をしたかった。

シンプルに自分でお金を稼ぎたかったし、忍耐強くもないので、一日の大半を過ごす職場で、つまらない事をするのが堪え難かったのだ。やりたいと思う事を続けた結果、仕事に対する考えも変わっていった。自分の力を、社会に与える事が出来るのだ。もしかしたら世の中が動くかもしれない、、という大きな希望さえ見えてくる。

今、世の中は戦後最大の不況に陥っている。そこで生まれる状況には、かなりの矛盾がある。人は余裕があると、多少の不公平感は見逃すものだが、余裕が無くなった時には重箱の隅をつつき回すようになる。子供を育てるために、仕事を諦めてきた専業主婦に、急に外で働けという事を言う。昔は家庭的な女性がモテて、今は稼ぎのいい自立した女がモテると、メディアが騒いでいる。随分と勝手な言い分だ。

世の中は不況で働くところがない。生きる為には、生活を切り詰めるしかない。収入の下がった旦那を責めたくなり、夫婦関係が上手く行かなくなり、家庭崩壊という最悪の事態にまでなりかねない。負のスパイラルというのは、世の中の経済だけでは無いのだ。企業は人件費削減の為に、仕事の効率化を図ることだけを考えこれからは益々仕事が淘汰されていく事になる。必要な部署にしか、人間が出来る仕事が残らなくなっていくだろう。

女性誌や女性向けビジネス本などでは、スキルを身につける事を煽るような記事が目につくが一体どうやったらスキルが身に付くのか?資格を取れば、それに見合った仕事を手に入れる事が出来るのか?

世の中不況になると、働き方本やビジネス成功本が売れるのだが、実際には資格を取る人数は増えてて、求人率は下がって行く一方なのだ。こんな矛盾だらけの情報に惑わされることなく、今の世の中に沿った生き方が出来るように、女性にも男性にも健全に自立し、皆が支え合っていくことが必要であると思う。

その為にも、今、自分なりに一生懸命できることを見つけ出し、自分の力を信じて、最大限に他者や自分のチームに与えることを、自分自身に約束してみて欲しい。今後の選択技を自分で広げて行く事を誓って欲しい。

人は全力で他者やチーム(地域や会社やコミュニティ)に与えた時に、自分は社会にとって貴重な存在である事を実感できるのだから。

今は不況で矛盾だらけの世の中になっている。そうなると、自然と女性の力が会社や社会で必要となっていく。法的でなく、実社会で男女平等になるチャンスの時代でもあるわけだ。

不況を乗り越えるには、チームワークが必須になる。女性には男性に比べて、協調性、柔軟性、コミニケーション能力が備わっている。チームをまとめる力が女性には備わっているのだから、思い存分、女性力を発揮できる時代でもある。

ひたすら頑張ることや競争することをやめて、女性が本来もつ力を社会に最大限に発揮してほしいと願う。


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