女性ホルモンとセックスの関係を説く!?セックスには、女性のオナニーは本当に美肌やダイエット効果があるの?きれいになりましょコラムです。
女性ホルモンというと、とかくエストゲンに脚光が当たりがち。
さて、現代人の常識として、人間の感情や行動をつかさどるのは「脳」だということはご存知ですね。しかし、人体の神秘が解明されていなかった頃には、「心」つまり「心臓」が気持ちを表す表現に使われていました。
例えば、心躍る、胸騒ぎがする、胸がときめくなどなど。感情の高まりを心臓の動きで表すのは、体感としてドキドキしているから。からだの特異な状況に、感情としての意味付けをしていく。
だから、全力疾走をしたときの鼓動のドキドキと、好きな男を前にして胸がときめくのとは、全く別。同じように心臓が拍動していても、それとこれとは全く別という判断をするのが、「脳」ということです。
昨今よくいわれる「脳内物質」は、ある状態の人間の脳に、どんな物質が存在し、その物質によって感情が左右されるということを科学的に証明します。
例えば、熱烈な恋愛中にはドーパミンやノルエピネフリン、セロトニンなどの物質がでているとか。中でも、ドーパミンは、“報酬系”と呼ばれ、人に強い快楽を与えるので、中毒に陥りやすいんだとか。こころの働きは、脳内物質で科学的に証明できるわけです。
でも、ちょっと待って。
脳の中がいまどうなっているかを客観的に判断することができるとしても、それは、 “fMRI”という装置で、脳内の血流を撮影したときに限られる。いま、ここにいる、私の、あなたの、脳内がどうなっているかは、自覚するしかないんじゃないか。
彼のことが四六時中アタマから離れない、そんなときに、これは脳内物質の作用だ、中毒状態だからなんとかせねば、と理性を持ち出すか、どっぷりと彼への思いに浸るか、その解釈するのは自分次第ということ。
実際にいちいち脳をスキャンして確かめることはできません。確かめたところで、自覚がなければまたどうにもならない。
脳の活動レベルでは、性欲と恋愛感情は同じものではないということが証明されている。しかし恋をすると性欲は高まる。この複雑な状況を、脳は、「運動後のドキドキ」と「恋のトキメキ」ほど簡単に見分けられないだろう。
だから、男ほど性欲が優位にない女は、恋愛感情のドキドキと性欲のムラムラをごっちゃにしやすい。
自覚がないと、性欲を全部カレ頼みにしちゃうので厄介かも。
脳が自覚する前に、からだはドキドキと、ムラムラと、反応するのだ。脳科学者の池谷裕二氏も「体に引っ張られる形で脳も活性化してくる」と言っている。
だったら。
からだが先に反応するのならば、誰かに恋してなくても、性欲を満たすための行動や、胸がドキドキするような活動をしていれば、脳は恋愛中に似た快感状態に陥ると思いませんか。
脳内物質に振り回されるのではなく、それを自覚的にコントロールできたら無敵じゃない?
現役高級ソープ嬢、ライター、作家。 「1996AIDS文化フォーラムin横浜」の講演会「性風俗とHIV/AIDS
」にパネリストとして出席、現役の性風俗嬢が公に発言した講演会ということで話題を呼んだ。
著書に「性器末コレクション」(イースト・プレス)、「てぃんくる系必勝講座」(太田出版 )、
「Hの革命」(共著・太田出版)など。近著に『独身女性の性交哲学(二見書房)』がある。
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