ラブリーポップ公式マガジン

Good Vibe!

生理からオナニーまで、獣フェミニストの毎日

奇抜なスタイルであっても、多くの人のココロを動かした彼

ラブリーポップのかおるさんから、もりもり☆アイアイさんの代打をおおせつか った田中課長です。 映画をレビューせよと。 わっかりましたあああ!なんでもいいスか!好きなものを好きっていっていいス か!この気持ち胸いっぱいに抱きしめていいスか! はじめは、ラブリーポップの読者の皆さんとカッコいい女子が出てくる映画を楽 しみたかったのですが、私が思いいれたっぷりの映画は、どんなもんかなあ、と いうラインナップ。「蜘蛛女のキス」「遊星からの物体X」「バーディ」「死霊 のはらわた」「富江」と、どうかなあ、というラインナップでしかも古い。最近 では「モンスター」。どうよ?

いや、あった、見ててヤル気になる、ステキ映画が。 ブルース・リー主演「 燃えよドラゴン」。 超有名すぎるこの映画、でも私は最近まであんまり知らなかったです。知らなか ったけれど、カンフーの真似をするときには、「アチョァー!」っていってた。 常識っすよね。絶対みんないう。その元祖がブルースさんだったです。ブルース ・リーかっこいい伝説は、いっぱいありますが、今回は、格闘シーンに張り上げ る声に注目したいです。 ブルース・リーが世に出て40年近く、あまりに「アタァーハアァッ!」ってい うのが当たり前になっているので、気がつきにくいっスが、この声おかしい。絶 対ヘン。曲がりなりにも映画の主人公画ですよ、コメディでもないのに、このよ うな奇声を。この声は通称「怪鳥音」と呼ばれていて、もう「音」扱いっすわ。 が、この映画を見たら、ブルース・リーをかっこいい、と思う。惚れる。そして マネする。この声が変と思わずに、即座にマネする。え?しない?(奇声を発し ながら) それには、やっぱり理由があるだろうと。映画の中の彼は、一人だけやっぱ特殊 です。もちろん少林寺拳法の相当な手練れという役柄から、撮り方も工夫されて いるのだろうけど、動きの速さが他の登場人物とぜんぜん違う。この人だけ抜き ん出て、野生動物並に高められた人間の能力を最大限に引き出し、それをコント ロールできているように見える。普通の人間なら、狂気や怒りのスイッチで入る 気迫、火事場の馬鹿力が、ブルースさん自由自在。動きに無駄がなさ過ぎてまっ たくさりげなくない。 伝記を読むと、当然ものすごい鍛錬の末に、あのスタイルにいきついたことが伺 われます。 ブルース・リーが奇抜なスタイルであっても、多くの人のココロを動かしたのは 、実際にべらぼうに強く、「本物」だったからだと思うけど、あの声は彼独自の オリジナルであると同時に、多くの人にも共感できる、ナチュラルな雄叫びだっ たからじゃないかと。 彼は、根源的な「声」を解放し、「こころ」を解放した。 しかもみんなが見たらわかる、という形で。スゲー!

たんに「強い」だけであったら、こんなにもかっこよかったとは思えないッス。彼の強さは、「自分自身であること」に捧げつくした結果、たまたまそうなった、というあたりがカッコイイ。

表現されたものの中で、その完成度の高さ故、完全にノックアウトされてしまうのも快楽だけど、「スゲー!マネしてー!」と思わされるの最高だ、と思います。

ブルース・リーは、ブルースさん以外到達できない地点まで登りつめてるけど、それでも人々に「アタァー!」といわす。

それはそうと、怪鳥音で思い出しましたが、私は仕事中、マジなあえぎ声というのは全然出せないです。素で出すと、かなり素っ頓狂、場を萎えさせそうでできません。ブルースさんを見習いたいです。そうすると、魂は解放されるかもしれませんが、客は逃げます。




Stanley

もりもり☆アイアイ

大学卒論で女性器と女性との関わりをとりあげた、通称マン卒(「<性>にどう抵抗するか:<女性性器>を出発点にして」)を提出。研究者になるつもりが、進路変更。某資格取得のため真面目に勉強中。「あくまで実践 獣フェミニスト集団FROG(Feminism and Radical Onanie Group)」コアメンバー。


TAGS: 女性


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