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生理からオナニーまで、獣フェミニストの毎日
「チンコ」はいいよね。長瀬にだって言ってもらえるしさ。
チンコ持ちでない方々！ご自分の股ぐらのあの部分をなんとお呼びですか。
私は、たいてい「マンコ」と呼んでます。穴のことだけ言いたい時は「膣」、トガリ部分のことだけ言いたい時は「クリトリス」。ですが、全体的に股ぐらを指す時は、私の場合、「マンコ」です。
今でこそ、「こないだ買ったコーヒー豆はこんな感じで」とか、「私の耳、かなり耳たぶ長くてモッチリ福耳なんですよ」ってのとあまり変わらない調子で、「こないだから私のマンコはこんな感じで」とか、「私のマンコ、かなりビラビラ無くてモッチリなんですよ」って話が、必要に応じて可能なワタクシですが、昔は、こんなではありませんでした。
自分の股グラのあの部分を、「マンコ」って言ったり、「オメコ」って言ったりするっていうのは知ってましたが、それはあくまで、自分以外の人（主に男）が言ったり、落書きとかで描いてあったりする言葉。自分がその言葉を発することなんてなかなか無し。あったとしても、エロの場面で男の人に対し言う言葉でした。
エロ以外の場面で「マンコ」って自分が言ったり、また、女の人と「マンコ」の話をすることも二十歳ぐらいまでほとんどありませんでした。
といっても、不思議ことに、「チンコ」とか、「チンチン」とか、っていうのは、「マンコ」とか、「オメコ」とかほど、ハードルは高くなく、周りの会話でもよく聞いてたし、自分も言ってたように思います。皆さんは、いかがでしょうか。
そういや、TVドラマ「タイガー＆ドラゴン」 （公式ホームページhttp://www.tbs.co.jp/TandD/） を、今ごろワタクシ、DVDで観ているのですが、ワタシが気づいただけでも、このドラマで「チンコ」という言葉、二回使われていました（一回は、顔を真っ赤にして怒り狂う長瀬智也の様子を喩えるのに、「チンコ」、用いられる。これは結構、ぴったりくる形容でした。もう一回は、場面忘れるも、「チンコを息子って言うみたいなもんか」って感じのことを長瀬智也が言ってたはず）。
けど、「タイガー＆ドラゴン」 の誰も、「マンコ」とも「オメコ」とも言うことなし。「タイガー＆ドラゴン」 に限らず、そもそもテレビではっきり「マンコ」って言うのを、私聞いたことないです。「Pーッ」て音がして、「マ、Pーッ、コ」っていうのはあるような気がするけど、「チ・ン・コ」みたくはっきり、「マ・ン・コ」って言うのは聞いたことない。伊東美咲が「マンコ」って言ったりするのは想像すらできんが、「チンコ」は、テレビで長瀬に言ってもらえるんよね。って、なんかヒガんでしまうマンコびいきなアタクシです。
「タイガー＆ドラゴン」の例にみるように、「男性性器」に比べると、「女性性器」の名称が発せられることは少ないですよね。
しかも、「女性性器」のまさに持ち主なのに、持ち主であるところの女ほうがかえって「マンコ」とかって言いづらい。持ち主なのに。
ほんで、「チンコ」には、特に性行為の意味はないのに、「マンコ」には性行為という意味がある（例えば、「セックスしてえ」のかわりに「マンコしてえ」と言ったり。「チンコしてえ」と言うこともあるかもしれませんが、「マンコしてえ」に比べ、一般的でないと思います）。
前回少し紹介した卒業論文（「<性>にどう抵抗するか：<女性性器>を出発点にして」）の前半では、以上のような、「女性性器」と「男性性器」の非対称性について書きました。
チンコ持ちでない方々の皆が皆、ご自分の股ぐらのあの部分を、伏せずにいる必要はないかもしれないです。が、私は股ぐらのあの部分を「マンコ」ってはっきり言葉で言って、話せるようになって、かえってマンコが特別扱いにならなくなり、自分にフィット。体の一部って感じになりました。
そのことで、性的な部分でもいい感じになったし、性的な部分以外でも、自分の生き方がいい感じでラクになったと思います。人によっては、私のように転機を迎えず、なだらかにマンコと付き合ってる人もいるかと思います。そういう人にはわざわざ感があるかもしれませんが、次回は、卒論後半で取り上げた［「股ぐらのあの部分」でなくなる、マンコとのお付き合いの方法］をご紹介したい、と思います。
もりもり☆アイアイ
大学卒論で女性器と女性との関わりをとりあげた、通称マン卒（「<性>にどう抵抗するか：<女性性器>を出発点にして」）を提出。研究者になるつもりが、進路変更。某資格取得のため真面目に勉強中。「あくまで実践 獣フェミニスト集団FROG（Feminism and Radical Onanie Group）」コアメンバー。
