KAMEYAMAⅣ~vol.18 3Pの結末は・・・?

 

3年間つきあった彼に3Pを提案され、話し合った結果、挑戦してみることにした智美さん。果たしてその結末はーー。

「彼の学生時代の友だちと3人で、ホテルへ行きました。ただ、本当に学生時代の友だちかどうかちょっと疑わしかった。私、彼の友だちには会ったことがありますから。とても感じのいい人でしたけど」

ひょっとしたら、そういう趣味の人が集まるネットなどで知り合ったのではないかと彼女は言う。

ホテルではまず、彼とふたりでシャワーを浴び、ふたりでベッドイン。友だちはあとからバスルームへ。その間、彼はいつもよりずっと丁寧に愛撫してくれていた。友だちは彼女の視野に入らない位置にいたせいか、それほど気にならなかったそう。

「私がかなり感じてきたころ、愛撫が激しくなったんです。目を開けると、彼が上半身を,友だちが下半身を愛撫していた。正直言って、とても感じて、なにも考えられなかった」

その後、友だちに後ろから抱えられる体勢で、彼を正面から受け入れた。その間も友だちに後ろから胸を触られ、首筋を愛撫される。 いつしか彼と友だちが入れ替わり、彼女は友だちにバックから突かれながら、彼とキスをし、胸を愛撫されていた。

「特に、友だちとのこのバックでの体勢はすごくよかった。中の、しかも奥の方が感じたのは初めてで、自分がどれだけ絶叫したかも覚えてません。疲れたら言ってと彼は気遣ってくれたけど、疲れ知らずでした。あれほど自分を解放したのは初めてだと思う。ふたりともがんばってくれて、私はずっとイキッぱなしでした」

意識を失ったのか、猛烈な睡魔に襲われたのか、ふと気づくと友だちの姿はなかった。彼がじっと智美さんを見つめていた。

「他の男として感じてしまった自分を、彼がどう思っているのか気になりました。すると彼が『智美の感じている顔がとってもきれいだったよ』と。気にしてないのかと訊ねると、『自分がどんなに智美を好きかが改めてわかった』という返事でした」

彼はおそらく嫉妬しただろう。だがその嫉妬も含めて、自分の感情を再確認したのではないだろうか。3Pにはそういう側面もある。「またするかどうかはわからないけど、私もやっぱり彼のことが好きだと今は感じています。あれから1ヶ月たちますが、ふたりの関係は変わってませんね。いや、もしかしたら微妙に変わったのかもしれないけど、まだ明るみにはなっていない感じかな」

3Pに関して大事なのは、ふたりの信頼関係。それが確認できたのはよかったかもしれない。だが、ひょっとしたら、これからあの一件の影響が出てこないとは限らない。今はまた、ふたりの信頼関係を積み重ねていく時期だと思うと、彼女は真摯な表情で言った。

 

 

 

 


著者:亀山早苗
明治大学文学部卒業後、フリーランスライターとして活動。夫婦間、恋人間のパートナーシップに関する著作多数。女性の立場から、男女間のこまやかなコミュニケーションのひとつとしてセックスを重要視する。 亀山早苗公式サイトはこちら・カフェ・ファタル

復讐手帖─愛が狂気に変わるとき 亀山早苗(著)

発売日: 2017/9/22
亀山 早苗 (著)
男の裏切り、心変わり…別れた男、不倫相手、夫…行き場を失った女の想いが向かう果て。ボンド、下剤、剃毛、暴露、破壊、尾行…実録!復讐劇の数々。