LESSON ~vol.07 セックス特集に惑わされないで

なんだかすっかり恒例のようになっている女性誌「ア○○ン」のセックス特集。ついこの間も発売されてました。資料に…と言い訳しつつ買ってみたけど、男性向けエロ雑誌を買うより恥ずかしかったのは私だけ?そして、タイトルの「恋に効くセックス」に「あたたたた」と痛くなったのも私だけでしょうか…。

いい加減、愛情確認のセックスという考えはやめようよ。いや、もちろんそんな時期もあるさ。つきあい始めのラブラブ期間は愛もセックスも一緒くたでしょう。しかし、女が考えるような(愛=セックス)感情は男には薄いじゃないすか。好きな彼と一緒にいる幸福感と、セックスでイクのは次元が違う話。なんかそこらへんを曖昧にしていて、かつセックス特集なんて歯切れの悪さを感じてしまうわ。まあ、読んでみたら「癒しのセックス」はオーガズムや挿入にこだわらないということらしいので、良しとします(←偉そうね)。

雑誌のデータというのは読者層に偏りがあるので、全日本女性の平均ではないでしょうけど、オーガズム経験は約七割がアリだって。でもその中の約三割は挿入でイッたことはないそう。このアンケートは比較的セックスに興味のある人たちだろうから、イッたことのない人は実際にはもっと多いんじゃないかな。イケないって悩んでる人は真剣だから、気にするなとは言えないけど、データを知れば自分だけじゃないって安心するのでは?

とにもかくにも、オープンにセックスを語れるのはいいことですね。ひとさまの行為を覗き見したいのも人情、これを読めばアンケートでわかった読者のセックスライフやら、彼とのセックスを充実させる方法、ひとりHのやり方まで親切丁寧に載ってます。

しかし、本音を言えば、そんな情報を読むくらいなら、まんこを鏡で眺めるほうがよっぽど有益なんじゃなかろうか。ひとりHにお決まりの「アロマキャンドルを焚いて」とか、「セクシーなポーズで」とか、そんなの好きにすればいいのにと思ってしまうの。初心者ほど情報に左右される。だからこそ、あえて情報には眼を向けず、自らの身体の声を聞くことのほうが必要ではないかと。イケない人は特に雑音はシャットアウトしたほうがいいんでないかい?

もちろん、いろいろ試したいという欲望に応えるために情報やショップがあるわけで、オナニーのやり方も聞きたいなら聞けばよいです。なんか、欲求もないのに雰囲気作りしてファッションやアートとしてオナニーするのは違うよな、とおしゃれ雑誌のセックス特集を見ると思ってしまう私でした。

 

著者:山口みずか
現役高級ソープ嬢、ライター、作家。
「1996 AIDS文化フォーラムin横浜」の講演会「性風俗とHIV/AIDS」に  パネリストとして出席、現役の性風俗嬢が公に発言した講演会ということで話題を呼んだ。著書に「性器末コレクション 」(イースト・プレス)、「てぃんくる系必勝講座」(太田出版)、「Hの革命」(共著・太田出版)など。

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