KAMEYAMAⅠ~vol.12 セックスの相性 サイズ問題part1

 

セックスに相性はあるか?
うーんと考え込んでしまう人、首を横に振る人、あるあると即答する人。
男女問わず、いろいろな意見があると思う。 結論が出ない話題でもある。
だが最近、私が女友だちと4人で話したとき、「愛情が相性を決めるのよ」 と言ったのは1人だけ。
私を含む3人は「やっぱりセックスの相性はあるよね~」と一致した。

「たいして好きでもない男でも感じちゃうことはあるもん」

というのが根拠のひとつ。

「いや、そもそも好きでもない人とセックスしてしまうあんたたちのことがわからない」

嘆く1人に対して、私たちは別方向から彼女を責める。

「たいして好きでもないのに、好きだからセックスするのよと自分に言い聞かせたりしてない?」

「してみなきゃ好きかどうかわからない」

等々。しまいに彼女も反論できなくなる。

とりあえず「相性はある」ということで一致したのはいいものの、さて相性とはなんぞやで、またまた4人は考える。実は相性のあるなしよりも、「相性とは何か」というほうが問題が深い。

「純粋にサイズの問題」

「彼のテクニックの問題」

「雰囲気」

「互いの体のリズム」

「肌合い」

いろいろ基準はある。どれを重視するかも、人によって違うだろう。

サイズの問題は、とりたてて重視しないと言われているが、必ずしもそうとは限らない。

「昔つきあっていた彼が言ったことがあるの。『オレのがあと1センチ長かったら、もっときみを満足させられるのに』って。実は私もそう思ってた。私は子宮口のところをぐりぐりされるのが好きだから。彼のはほんのちょっとだけ短かったのよ。届くんだけど、ぐりぐりができないの」

ひとりがそう言った。うーん、太い細いより長さは確かに問題かもしれない。
逆に彼女が子宮口まで届くような深い挿入が嫌いだったら、その彼とだって相性が悪いということになるだろう。
彼女は、たった1センチで狂乱の境地にはたどりつけなかったのである。


著者:亀山早苗
明治大学文学部卒業後、フリーランスライターとして活動。夫婦間、恋人間のパートナーシップに関する著作多数。女性の立場から、男女間のこまやかなコミュニケーションのひとつとしてセックスを重要視する。 亀山早苗公式サイトはこちら・カフェ・ファタル

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