KAMEYAMAⅠ~vol.11 初デートでエッチは禁物?

 

初めてのデートで、エッチになだれ込む。
あるいは酔った勢いで、同僚とついホテルへ。まあ、一般的に言って 、誰にでもそんな経験の一度や二度はあるのではないだろうか。

「あり得ません、そんなこと」

そういう人もいるかもしれない。
だが、一夜限りの関係、あるいは初デートで「しちゃった」関係が、別におかしいとは思わない。もっと言えば、男と女だもの、
初めて出会ったその日に火花がバチバチと飛んで、お互いを欲してしまうことだってあるだろう。酔った勢いで、目の前の男が急にいい男に見えたり、なんだか人肌が恋しくなることだってあるはずだ。もちろん、身の危険があるから、知らない人と一夜をともにすることを勧めたりはしない。相手が性感染症にかかっている可能性だってある。

だが、「いつごろセックスしたら、彼は私から離れていかないか」というような計算をする女性が、私はどうも苦手だ。
セックスを取引の道具にするなと言いたくなる。自分がしたいと思って、相手もしたいと思っているなら、いつだっていいじゃない? それが初デートの日だって。

初セックスでフェラチオをしてはいけない、という不文律が女性たちにはあるらしい。「遊び慣れている女だと思われるから」だそうだ。
それも別にいいんじゃないの、したければしたって、と私は思う。最初のセックスでフェラしたらびびるような男と、これから先もつきあっていけるのだろうかと考えてしまう。

あなたが16歳なら話は別だ。
だが、いい大人なら、過去に男のひとりやふたりいて当然。そんなことを咎めたり恐れたりするような男とつきあっても、きっと楽しくない。

セックスは、その人とだけ作っていく楽しみがあると思う。自分とAくん、自分とBくんが作り出すセックスは違うもの。「恋はいつでも初舞台」なんていう歌があったけれど、まさにその通りだと思う。つきあうと決めてから3ヶ月くらいしたらセックスして、などと計算している
恋愛なんて、つまらない。自分の心の思うままに、気持ちに忠実に人を好きになるのがいちばんではないだろうか。

 


著者:亀山早苗
明治大学文学部卒業後、フリーランスライターとして活動。夫婦間、恋人間のパートナーシップに関する著作多数。女性の立場から、男女間のこまやかなコミュニケーションのひとつとしてセックスを重要視する。 亀山早苗公式サイトはこちら・カフェ・ファタル

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